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第154号(平成26年1月1日号)

特    集
「スマート都市づくりの課題と展望」

都市を取り巻く社会経済情勢が大きく変化し、都市は拡大成長期から成熟期へと移行している。これからの都市計画は、現在の都市空間の質を高め、マネジメントすることで、「都市空間を再編」していく役割へと転換することが求められている。

このような情勢を背景として、神戸市が平成23年3月に策定した「神戸市都市計画マスタープラン」では、これからの神戸の都市計画に求められる視点の一つとして「環境との共生」を掲げている。そして、環境への負荷をおさえ自然と調和して、きめ細やかに都市空間の質を高めることをめざして、「環境共生(緑・水・エネルギー)」に関する都市計画の方針を定めている。

神戸市では、この方針を実現するための計画として、持続可能な環境配慮型都市づくりをめざし、施策展開の方向性と実現に向けた先導的な取り組みを示す「神戸スマート都市づくり計画」を平成24年7月に策定した。また、「神戸スマート都市づくり計画」をエネルギーの分野から具体化するため、エネルギーの効率的利用を誘導するための制度を検討し、その実現にむけた取り組みとして、「都市におけるエネルギーの有効利用の方針」を平成25年8月に策定した。

今号では、スマート都市の考えに基づく環境配慮型の都市づくりの取り組みの課題と展望について、さまざまな分野から論じていただく。

まず、論文「低炭素社会の実現と都市計画」では、スマート都市づくりの考えが生まれた背景と「神戸スマート都市づくり計画」の目指すものについて、総合的に論じていただいた。

次に、論文「都市熱環境の改善方策について」では、豊かな都市環境を実現するために必要なヒートアイランド対策について論じていただいた。

次に、論文「未利用エネルギーの活用について」では、下水排熱など未利用エネルギーの活用の経緯と今後の展望について論じていただいた。

次に、論文「環境配慮型の都市交通体系の構築」では、環境負荷の観点から、わが国の都市交通の現状と問題点、目指すべき交通体系の方向性や今後の課題について論じていただいた。

さらに、論文「建築物の環境性能の向上について」では、建築物の環境性能の評価の実際と、建築物の高断熱化の必要性などについて論じていただいた。

そして、論文「都市における効率的なエネルギー利用のあり方について」では、地域冷暖房システムの概要とその最新の導入事例について、ご紹介いただいた。

最後に、論文「神戸市のスマート都市づくりとエネルギーの有効利用の取り組みについて」では、「神戸スマート都市づくり計画」と、これに基づいて策定された「都市におけるエネルギーの有効利用の方針」の内容と今後の取り組みについて、ご紹介いただいた。

目    次

■巻 頭 言

神戸市長
久元 喜造

■論   文

・低炭素社会の実現と都市計画
 −「神戸スマート都市づくり計画」の目指すもの−
(一財)神戸すまいまちづくり公社
常務理事・神戸大学名誉教授
安田 丑作
・都市熱環境の改善方策について 神戸大学大学院工学研究科准教授
竹林 英樹
・未利用エネルギーの活用について 大阪市立大学大学院工学研究科特任教授
中尾 正喜
・環境配慮型の都市交通体系の構築 神戸大学大学院海事科学研究科教授
小谷 通泰
・建築物の環境性能の向上について 近畿大学建築学部建築学科教授
岩前 篤
・都市における効率的なエネルギー利用の
 あり方について
(株)日本設計取締役副社長執行役員
佐藤 信孝
・神戸市のスマート都市づくりとエネルギーの
 有効利用の取り組みについて
神戸市都市計画総局計画部計画課
低炭素都市担当課長
西 修

■関連図書紹介

改訂版 まちづくりのための交通戦略 パッケージアプローチのすすめ/ヒートアイランド対策―都市平熱化計画の考え方・進め方/最高の環境建築をつくる方法/スマート&スリム未来都市構想

■歴史コラム

鹿島房次郎市長と公営交通の誕生 近現代神戸市政史研究会

■潮  流

南海トラフ巨大地震特別措置法/国土強靭化基本法/国家安全保障会議(日本版NSC)/婚外子相続差別違憲訴訟/NISA(少額投資非課税制度)/食品偽装表示問題/リニア中央新幹線/水俣条約/2020年東京オリンピック・パラリンピック開催/神戸ポートタワー開業50周年/神戸医療産業都市におけるメディカルクラスター/おとな旅・神戸

■行政資料

・環境貢献都市KOBEの取り組みと
 アクションプラン
神戸市環境局

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