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第146号(平成24年1月1日号)

特    集
「東日本大震災からの復興の推進に向けて」

今回の東日本大震災は,被害が甚大で,被災地域が広範にわたるなど極めて大規模なものであるとともに,地震,津波,原発事故による複合的な災害である。

また,直接的な被害に加え,復旧の長期化に伴う,社会経済・産業,市民生活,都市機能に与えた影響は甚大である。このような状況の下,東日本大震災からの被災地域の復旧・復興に向けての取り組みを進めていかなければならず,いまだ対処しきれない様々な課題に直面している。

弊研究所は,阪神・淡路大震災で国内外から支援や協力を受けた被災地のシンクタンクとして,その復興過程で得た経験や教訓を基に,東日本大震災からの一日も早い復興の提言を行っていきたいと考え,平成23年6月に「東日本大震災からの復旧・復興に関する提言」を行った。提言では,「復興準備・計画期におけるマンパワーの結集」と「すまい・まちづくりのための政策的枠組み」について取り上げた。また,東日本大震災の被災地域別被災状況,被災自治体における復興取り組み状況・復興支援ニーズを把握するため,8月・9月の2次に分けて被災地調査を実施した。

今、被災地域の自治体が復興計画を策定・公表し,その実施に向けて取り組みが始まった時期である。本号では,提言内容とこれまでの被災地調査結果を踏まえ,阪神・淡路大震災と比較をしながら,各分野における復興の推進に向けた考え方を中心に特集した。

まず,論文「東日本大震災からの復興推進に関する基本的問題」では,復興の推進で考慮しなければならない基本的な問題についての考察を,「被災地経済の再生と新たな発展―社会イノベーションの加速を―」では,地域経済・産業の復興を,「生活再建へのアプローチ―価値を生み出す復興にむけて―」では,生活再建支援を,「苦悩する復興まちづくり―構想と実践の狭間で―」では,復興まちづくりを,「東日本大震災における被害額と国の財政支援」では,被害額や震災が発生してからの国の財政支援についての特徴について論じていただいた。

本号の特集が東日本大震災からの復興の推進の一助になればと願うものである。

目    次

■巻 頭 言

東日本大震災からの復興 ―神戸から東日本へ― 神戸市長
矢田 立郎

■論   文

・「東日本大震災からの復興推進に関する基本的問題」 神戸都市問題研究所理事長
新野 幸次郎
・「被災地経済の再生と新たな発展
             ―社会イノベーションの加速を―」
兵庫県立大学政策科学研究所長・教授
加藤 惠正
・「生活再建へのアプローチ
             ―価値を生みだす復興にむけて―」
関西大学社会学部教授
松原 一郎
・「苦悩する復興まちづくり ―構想と実践の狭間で―」 神戸大学名誉教授
安田 丑作
・「東日本大震災における被害額と国の財政支援」 神戸都市問題研究所常務理事
本荘 雄一

■関連図書紹介

経済セミナー増刊 復興と希望の経済学―東日本大震災が問いかけるもの―/東日本大震災復興への地域戦略/日本の魚は大丈夫か―漁業は三陸から生まれ変わる―/減災の知恵―阪神から東日本へ―/神戸の震災復興事業 2段階都市計画とまちづくり提案

■歴史コラム

「特別不動産資金と西神ニュータウン」 大海 一雄
(西神ニュータウン研究会代表)

■潮  流

東日本大震災復興特別区域(復興特区)法案/阪神高速対距離料金制/混合診療禁止適法/欧州債務危機/タイ洪水被害/世界人口70億人に/トルコ東部地震/兵庫県津波高2倍想定(暫定)/関西イノベーション国際戦略総合特区、生活保護制度の改革にかかる指定都市市長会緊急要請/神戸市都市計画マスタープラン/“こうべ”の市民福祉総合計画2015

■行政資料

平成22年度 神戸市グローバル都市戦略の実現に向けた調査研究報告(概要)

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