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第145号(平成23年10月1日号)

特    集
「東日本大震災への神戸市の緊急・復旧対応支援」

平成23年3月11日に発生した東日本大震災は、阪神・淡路大震災と比べて、大規模で、異なる様相の被害をもたらした。死者・行方不明者は合わせて約20,000人、建築物の全壊・半壊は合わせて27万戸以上に達した(平成23年9月15日警察庁発表)。自治体では、職員自身の被災や庁舎の損害により、行政機能が大幅に低下した。その中には職員の3分の1が亡くなった自治体もある。

阪神・淡路大震災で国内外から支援や協力を受けた被災地のシンクタンクとして、その感謝の気持ちを込めながら、できる限り、東日本大震災からの一日も早い復興に役立ちたいと考えている。そこで、これからの「都市政策」の特集テーマでは、適宜、阪神・淡路大震災からの復興過程で得た経験や教訓を基にしながら、東日本大震災からの復興に関することを取り上げていく。

その第一弾として、本号では、今後、被災自治体への支援のあり方を考える上で参考にしていただくため、東日本大震災の発生後、神戸市が、これまで被災自治体に対して実施してきた各分野での緊急・復旧対応支援を特集テーマとしてとりあげることとした。

まず、論文「東北地方太平洋沖地震及び被害」では、東北地方太平洋沖地震について、専門的な見地から分析していただいた。ついで、「神戸市の支援の特徴」では、カウンターパート型支援と避難者登録制度について紹介している。さらに、「岩手県陸前高田市での保健衛生活動支援」、「仙台市・南三陸町における医療活動支援」、「福島県の下水道災害復旧支援について」、「仙台市における道路復旧支援について」、「緊急消防援助活動について」、「水道局の応急給水・復旧等支援について」、「ボランティア活動支援の取り組みとこれからの支援のあり方」では、各分野において、神戸市がそれぞれの被災自治体に対して実施してきた支援について、概要、課題をまとめている。

このほか、参考資料として、弊研究所が行った「東日本大震災からの復旧・復興に関する第一次提言」を掲載している。

なお将来、首都直下地震や東南海・南海・東海地震などが発生すると考えられており、いわゆる広域・複合災害発生時における支援体制のあり方を考える上での一助にもなればと考えている。

目    次

■巻 頭 言

『広域被災地への自治体の緊急支援の教訓』
 ―東日本大震災への神戸市の
       緊急・復旧支援対応と関連して―
(財)神戸都市問題研究所
理事長 新野幸次郎

■論   文

・「東北地方太平洋沖地震及び被害」 神戸大学
名誉教授 沖村 孝
・「神戸市の支援の特徴」 神戸市
危機管理室長 松山 雅洋
・「岩手県陸前高田市での保健衛生活動支援」 神戸市保健福祉局健康部
地域保健課長 阿辻 覚
・「仙台市・南三陸町における医療活動支援」 神戸市保健福祉局健康部
主幹 稲田 浩司
・「福島県の下水道災害復旧支援について」 神戸市建設局下水道河川部
計画課長 山地 健二
・「仙台市における道路復旧支援について」 神戸市建設局道路部
工務課長 藤田 善啓
・「緊急消防援助活動について」 神戸市消防局予防部
建築危険物課専門役 別府 美芳
・「水道局の応急給水・復旧等支援について」 神戸市水道局技術部
主幹 熊木 芳宏
・「ボランティア活動支援の取り組みと
           これからの支援のあり方」
神戸市社会福祉協議会
広報交流部長 小池 裕

■参考資料

東日本大震災からの復旧・復興に関する第一次提言 東日本大震災からの復旧・復興に関する
プロジェクトチーム

■関連図書紹介

津波災害―減災社会を築く/東日本大震災・原発事故 復興まちづくりに向けて/地方自治職員研修 東日本大震災と自治体/東日本大震災からの復興覚書

■歴史コラム

「戦前における神戸市の観光行政の展開」 中尾 清
(大阪観光大学)

■潮  流

東日本大震災復興基本法・復興基本方針/スポーツ基本法成立/障害者基本法改正/地方自治法の一部を改正する法律/特例公債法/B型肝炎訴訟基本合意書に調印/世界同時信用不安/再生可能エネルギー/G8ドービル・サミット/行政経営方針の完遂/低環境負荷、低コストの次世代型施設園芸「ドライフォグ栽培」/ベトナム・キエンザン省と上下水道の整備事業協力調印

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