「都市政策」バックナンバーを見る
「都市政策」最新刊を見る

129 (200710日号)


特 集

神戸開港140年

  1868年に神戸港が世界に向けて開港してから140年を迎えた。開港によって、港は国内の各地と外国とを結ぶ玄関口となり、神戸には、国内外から多くの人や物が集まり、その交流の長年の積み重ねが、独自の開放的で明るい神戸文化を築きあげてきた。

 本誌が特集テーマで神戸港をとりあげるのは、震災復旧・復興(第85号、平成8年10月)を挟んで開港120年当時の第53号(昭和63年10月号)以来である。この間、船舶の大型化・海運業界の合従連衡の進展、阪神・淡路大震災や中国経済の台頭による海運環境の大きな変化への対応、更には親水性機能の充実にも着目した「みなと神戸−いきいきプラン」の策定など、神戸港と神戸のまちの関わりは新しい時代を迎えつつある。今号では、この節目の年に、神戸港をめぐる歴史と最近の状況、今後の展望などに関する論文を掲載し、都市の構成要素のひとつである人や物の交流という視点から、これからの都市のあり方を考察する一助としたい。

 まず、「神戸開港140年の意義と神戸港」では、特に戦後の神戸港の果たして来た役割に焦点を当て、東アジア物流という視点から現状の神戸港が置かれている状況と課題について述べる。次に、「国際物流の動向と神戸港のネットワーク力」では、海運の歴史的発展過程における神戸港の位置づけと、最近のアジア物流の構造変化の分析と、その中で神戸港のネットワーク優位性がどのように機能するのかを展望する。「神戸港とともに歩む神戸税関」では、通関業務の視点からみた神戸港や、経済活性化にむけた税関行政の取り組みについて、「人が集うウォーターフロントへ」では、神戸港のランドマークの一つであるホテルとその周辺を題材に、親水機能・集客観光の視点からの魅力ある港の施設や求められる環境を、「神戸港地域における新たな企業誘致について」では、規制緩和後に神戸港に集積した中古自動車・中古建設機械オークションなどを中心に、地元自治体の港湾物流活性化への取り組みを紹介する。最後に「これからの神戸港の整備と活用」として、神戸港管理者の立場から、物流機能の大型化・効率化への対応と沖合いへの移行、その結果残された旧来のみなとの空間の活性化の方向性について述べる。

 また、海外レポートとして、神戸港の姉妹港でもあるロッテルダム港が、ヨーロッパの物流のゲートウェイとして他の港湾との競争の中で、港湾施設や背後圏との輸送手段の充実に取り組む姿を「姉妹港 欧州ロッテルダム の戦略」と題して報告する。


目   次


巻 頭 言

神戸開港140年に寄せて                            矢田 立郎


論   文

神戸開港140年の意義と神戸港                         黒田 勝彦

国際物流の動向と神戸港のネットワーク力                   宮下 國生

神戸港とともに歩む神戸税関                         小西  昭

人が集うウォーターフロントへ                        松下 麻理

神戸港地域における新たな企業誘致について                  岡田 健二

これからの神戸港の整備と活用                        山本 朋廣


海外レポート


姉妹港 欧州ロッテルダム の戦略                       土井 幹郎


歴史コラム


開港場、神戸と横浜 −神戸開港140年−                    楠本 利夫


潮   流

三位一体の改革における地方交付税削減と今後の見通し / 教育改革関連3法の改正 /
緊急地震速報 / 欠陥住宅不法行為賠償責任最高裁判決 /
長期戦略指針「イノベーション25」 / 2007年分の路線価 / 2007年度経済財政白書 /
つながりが築く豊かな国民生活 / 平成19年新潟県中越沖地震 / バイオ燃料 /
近代産業遺産群による地域の活性化 / 第九回世界華商大会


行政資料

新たなビジョンの平成18年度検証・評価(概要)         神戸市企画調整局

地域ファイルづくりの手引き                  神戸市市民参画推進局

神戸ビエンナーレ2007(概要)                 神戸ビエンナーレ組織委員会


新刊紹介

コンテナ物語 / 基礎からわかる自治体の財政再建 / 地方財政改革の政治経済学 /
2020年の日本人−人口減少時代をどう生きる− / 西山夘三の住宅・都市論−その現代的検証− /
大震災神戸発!元広報課長の体験的危機管理




■ ご購入方法はこちら