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第126号 (2007年1月1日号)

特    集
デザインを生かしたまちづくり

わが国は,少子高齢化,経済のグローバル化,情報化,「価値観」の変化・多様化など社会経済情勢の大きな変化の渦中にある。それらへの対応を図っていくために都市に求められるのは,生活の質を重視するとともに,人と人とが集う創造的な場としての機能を高めていくことにある。このような視点から,近年,横浜市,名古屋市,金沢市などのいくつかの都市において,クリエイティブシティの考え方や,デザインを生かした都市再生の取り組みが進められている。

神戸は,六甲山と神戸港,その間に広がる市街地という特性から,明治の開港以来ハイカラでエキゾチックな「まち」という評価を得てきた。いわゆる神戸ブランドといわれる,生活文化における商品や生活スタイルも全国から注目をあび,ファッションや日本初の文化が神戸から全国に発信されてきた。

昨今,神戸ブランドが衰退したとの指摘や新しい産業の振興が足踏みをしているのではないかとの声もある。また,今後の都市戦略として生活文化や生活スタイルを含めた広い意味での「デザイン」をキーワードに,新しい視点でまちづくりを行ってはどうかという民間団体の提案も出されている。神戸市も平成18年4月に「デザインをまちづくりに生かすための研究会」を立ち上げ,議論が進められている。

新年を迎えるにあたって,これからの新たな時代の都市戦略について議論を深めるため,今回の特集テーマを「デザインを生かしたまちづくり」として、論文や海外レポートを掲載した。

まず、巻頭対談として、デザインを生かしたまちづくりをめざして−創造都市戦略としてのまちづくり−」をテーマに,前述の研究会の座長である新野幸次郎(弊研究所理事長)の司会で,同研究会の副座長である岩田弘三氏(神戸商工会議所副会頭)と喜多俊之氏(プロダクトデザイナー)と矢田立郎氏(神戸市長)に,今後のめざすべき方向について語っていただいた。

次に,論文として「創造都市に向けた都市デザイン戦略−都市文化と都市景観に着目して−」,「都市の価値を高める空間政策」,「生活文化とデザイン−平鉋の形態と用法から−」の3つのテーマから,内外の都市デザイン戦略における視点や論点,デザインと生活文化の接点について論じていただいた。

そして,海外レポートとして「シンガポールのデザイン都市戦略」,「リバプール・ビルバオの都市戦略」の2題を掲載し,デザインを生かしたまちづくりで近年世界的に大きく注目されている,アジアとヨーロッパの都市の事例を紹介した。

目    次

■巻頭対談

デザインを生かしたまちづくりをめざして 岩田 弘三 / 喜多 俊之 /
矢田 立郎 / 新野 幸次郎

■論   文

創造都市に向けた都市デザイン戦略 安田 丑作
都市の価値を高める空間政策 北沢  猛
生活文化とデザイン 大田 尚作

■海外レポート

シンガポールのデザイン都市戦略 大麻 博範
リバプール,ビルバオの都市戦略 村戸 靖男

■歴史コラム

トルコ軍艦海難事件と神戸 河島 真

■潮  流

教育基本法 / 住生活基本計画 / 大学授業料返還義務最高裁判決 / 法テラス /
市場化テスト / いざなぎ超え / イノベーション25 / 学校におけるいじめ問題 / 2007年問題 /
ナンバーポータビリティ / 神戸市政の透明化の推進及び公正な職務執行の確保に関する条例 /
神戸ビエンナーレ2007

■行政資料

市民参画推進局が取り組んだ地域力強化のための
仕組みづくり(下)
神戸市市民参画推進局
長期的人口変動における政策テーマの研究(概要) 神戸市政策研究プロジェクトチーム

■新刊紹介

「市民の政府」論 / 都市政策 / 英国の持続可能な地域づくり / 変革期の地域産業 /
<ユニバーサル>を創る! / 人口減少 新しい日本をつくる

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