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理事長 新野 幸次郎 巻頭言

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神戸都市問題研究所メールマガジン「マンスリーレポート」 第94号
  2014年11月4日発行

 

 〜フェニックス共済のユニークさ〜

 

公益財団法人神戸都市問題研究所 理事長 新野 幸次郎

 
 私は、平成17年4月に発足した兵庫県の住宅再建共済基金(いわゆるフェニックス共済)推進会議の議長を務めています。つい先日も阪神・淡路大震災20年と基金10年目を記念した推進会議大会が兵庫県公館で開かれました。今年は、特に、全国共済農業協同組合連合会、全国労働者共済生活協同組合連合会、日本コープ共済生活協同組合連合会、および西宮市民共済生活協同組合の4つの共済組合との今後の連繋を模索する目的で各代表の参加もお願いし、シンポジウムも行いました。
 共済という制度は、その文字からも容易に想像されますように、何らかの災害または事故に備えてお互いに前もってお金とか、労働の提供を約束する共助体制のことです。その点、共通に事故などの脅威を受ける可能性のあるものが、一定の掛金を互いに拠出して積立ておき、それを用いて事故に遇った人に一定の保険金を与えて損害を填補する保険制度とも共通しています。強いて言えば、いわゆる損害保険や生命保険などが営業として行われているのに対して、共済制度は、営業保険としての性格が弱く、また、私的保険というより社会保険の性格をもっています。
 その点、兵庫県が全国に先駆けて創設した住宅再建共済基金制度は、大震災からの住宅再建復旧を支えようとするフェニックス共済でありますから、文字通り社会保険そのものであります。しかも、いわゆる社会保険と考えられているすべての共済制度とも違っています。今回シンポジウムに参加して頂いた3つの共済組合連合会は、その存続発展のために、営業保険と同じように、掛金を一口いくらと決め、支払う保険金もその掛金の大きさによって異なるようにして運用されています。ところが、フェニックス共済の場合には、掛金もまたそれによって支払われる保険金にあたる「給付金」も一定しております。すなわち、住宅再建の場合は、年額5,000円で、最大600万円、家財再建の場合は、年額1,500円で最大50万円を給付、また、住宅の一部損壊の場合は、年額500円で最高25万円を支給するようにしています。
 これは、フェニックス共済が営業を目的とせず、被災された方々への義援金を災害の起こる前から準備しておければということからスタートしたために出来ることです。しかし、この制度が存続できるためには、できるだけ多くの人が、しかも、地域を異にした人が参加していることが望まれます。最近のように、極所災害が集中して起こるようになりますと、特にそうです。その意味では、最高の社会保険としてのフェニックス共済は、自然災害の多いわが国特有の、世界に自慢できる義援制度といえると確信します。



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