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理事長 新野 幸次郎 巻頭言

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神戸都市問題研究所メールマガジン「マンスリーレポート」 第57号
  2011年10月1日発行

 

 〜東日本大震災の教訓の中から〜

 

財団法人神戸都市問題研究所 理事長 新野 幸次郎

 
 この9月9日、神戸市で「自治体災害対策全国会議」が開催されました。前兵庫県知事の貝原俊民さんが着想され、私も呼びかけ人の一人になったこともあって、2日間貝原さんと並んで会議に参加しました。関東大震災のときには、周知のようにそのあと「東京市政調査会」が出来、それ以来「全国都市会議」が毎年開催されるようになりました。阪神・淡路大震災のあとには、「ひょうご震災記念21世紀研究機構」ができ、今回の東日本大震災を契機に前記の会議を開催して今後継続して災害に備えるようにしてはという貝原さんの見事なアイディアによるものです。
 会議には、全国から実に沢山の自治体関係者が参加され、復興構想会議の五百旗頭真議長を1日目総合司会者に、また同会議河田惠昭委員を2日目総合司会者にして、村井嘉浩宮城県知事、佐藤仁南三陸町長、松本友作福島県副知事、立谷秀清相馬市長をはじめ多士済済のお話を拝聴しました。そこから得た教訓は実に多くこの短い巻頭言ではすべてとりあげることはできません。そこで今回は、重要度からというのではなく、私自身もですが、多くの方々が気づかれなかった2つのことだけを報告しようと思います。
 その1つは、政府の復興対策本部の事務局次長の岡本全勝さんがのべられたことです。岡本さんは、次長を命ぜられてまず救援物資の確保を考え、各省の関係業界団体にお願いされたようです。新聞やテレビでは私の知っている限り一度も報道されませんでしたが、各団体および業界のご尽力で、パン・即席ラーメン、精米、缶詰など食料だけで2,621万食、飲料水794万本、トイレットペーパー38万個、おむつ39万枚、一般薬24万箱、マスク438万枚、燃料1,603万リットルなどが、5月23日までに無償寄付されたということです。寄付金については若干の報道はありましたが、モノ不足で困っておられた被災地の皆さんに、こうした品物がどれだけ大きな救援になったかを想うと本当に有難い協力です。これが、政府の力ではなく、菅さんが一番信頼していなかった官僚の人達の発想で集められたのです。
 第2は、相馬市長の立谷秀清さんからお聞きしたことです。それは今度のような大規模な震災になると、近隣都市も皆被災しているため相互援助協定をしていてもそれを実行することが出来ません。他都市からのすべての援助は、個人的に熟知していた他府県の遠くの市長さんに電話して援助して頂きましたというのがそれです。これは、いわれている東海・東南海・南海の三つの連動地震が発生したときにも考えておかねばならない重要なポイントです。
 最初にも申し上げておきましたように、この2つは、会議でのべられた貴重なお話のうちの2つにすぎません。実際のご苦労をお聞きするということは考えさせられることが多いものです。私どもは、東日本大震災についてもっともっと勉強してその復興を支えるべきことが多いと思います。



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