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理事長 新野 幸次郎 巻頭言

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神戸都市問題研究所メールマガジン「マンスリーレポート」 第56号
  2011年9月1日発行

 

 〜PDCAの本当のあり方と組織経営〜

 

財団法人神戸都市問題研究所 理事長 新野 幸次郎

 
 私は、最近関係している色々な組織で、PDCA、すなわち、Plan−Do−Check−Actionの必要性を強調して、担当者に難儀をおかけすることがあります。それと申しますのは、皆さんもご経験がおありかと思いますが、その組織の一年間のまたは半年の事業報告書などの説明をお聞きする会の場合、数多くの項目全体について計画または予定した諸事業などの遂行結果がたんたんと述べられ、最後にこれについての皆さんのご承認をお願いしますといった形で運営されるのが一般的です。
 しかし、お聞きしている者としては、それらの諸事業が、実際にどのような効果をあげ、事業を受けられた方々や実施担当者などにどのように評価され、もし、それを引き続いて実施するとしたらどういう工夫ないし、改善をしたらよいかなどについて理解したいと思う訳です。その点神戸市では、阪神・淡路大震災以降、たとえば都市計画行政全体について最初にのべましたPDCA方式がとられ、できるだけ計画(Plan)も数量化できるものは数量化し、事業実施(Do)した結果、どのような状態になっているか(Check)を示し、計画と実態とのギャップを埋めるために今後をどうするか(Action)をのべるように努めていることは評価できる姿勢だと言ってよいと思います。
 しかし、考えてみると、もともと諸事業は最初に計画がある訳ではありません。企業の場合でも自治体の場合でも、本当に役に立つ事業を行なおうと思えば、夫々をとり囲む自然的、社会・経済的、科学・技術的などの構造変化を的確に分析把握するとともに、何よりもその中で生活する顧客や住民の願望を充たすためにはどのような手段・方法を採用すればよいかを十二分に吟味したうえで、計画を立てるのです。その意味では、まず最初に、現状と将来についてのCheckがあって、そのうえで目標達成のためのActionを策定して、はじめてPlanをつくり、Doとなるのです。その意味では、Planの成立過程から考えるとPDCAではなく、CAPDの形になるはずです。
 そういえば、常に来店するお客様ニーズを分析し、独自の品揃えやサービスを構築し、市場の速い変化に対応した経営力を発揮し、素晴らしい発展を続けているアイリス・オーヤマの大山健太郎社長もある本でこのことについてふれておられます。私たちも、PDCAの原点に帰って、CAPDを想起しながら、企業はもちろん自治体の改革に立ち向わなければならなくなっています。もし組織構成員がその気になって立ち向かっている諸事業を見直すようになれば、組織経営は飛躍できる可能性があると言えるでしょう。



 

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