トップページヘ戻る
KIURロゴ

理事長 新野 幸次郎 巻頭言

「理事長 新野 幸次郎 巻頭言」一覧へ

神戸都市問題研究所メールマガジン「マンスリーレポート」 第36号
  2010年1月4日発行

 

 〜 知ることと知らせることの大切さ 〜

 

財団法人神戸都市問題研究所 理事長 新野 幸次郎

 
 脳科学者全員が異議なく承認しているとはいえないことですが、人間の脳は「生きたい」、「知りたい」、「仲間になりたい」という三つの本能をもっているといわれます。
最近、とくに地方自治体の営みと関連して、このうちの「知る」ことと、「知らせる」ことの重要性を考えさせることが相次いで起こりました。しかしそれらはあまり沢山ありすぎて、何をとりあげたら皆さんに一番よく理解して頂けるかは判らないくらいです。
 その一例をとりあげてみましょう、かって政令指定都市のなかでは家庭廃棄物の量が一番多いといわれた神戸市が、色々議論もありました「燃えるゴミ」とか、「燃えないゴミ」とかいったビニール袋に入れ、従来より分別を多くしたやり方をとるようになってから、廃棄物の量が大きく減少したというのもそれです。当事者にお聞きしますと、他都市に比べて廃棄物処理場が整備されている神戸市では、クリーンセンター一つを使わずにすむようになったといわれます。また、金属類とか、ビン類とかの処理で、その販売価額がどれだけになったかは、聞いていませんが、いくらかの収入があげられるようにもなったようです。資源ゴミといわれるものも民間団体で集配し再生に役立てています。
 こういう話は、廃棄物を出さずにおられない市民が、もし今回の変更の効果をはっきり知りますと、分別を厳しくすればそれだけ効果があるのだなどという自信をもつことが出来ます。環境問題の処理は地球上に人類が生き残って行く為に、不可欠なことで、私たちは今から直ちに低炭素社会をつくって行かなければならないといわれている時だけに、そういうことを知ると、たんに「知りたい」という本能をみたすだけでなく、それが「生きたい」「仲間になりたい」という本能をみたすのにも役立つことが判ります。
 そこで、この際、行政担当者に考えて貰いたいことは、こうした改革の成果や問題点を担当部局だけの縦割の行政効果と考えず、市民の自助・共助のエネルギーと自信を引き出す非常に大切な一因と考えてみることです。私たちは、大震災を経験して、震災のような市民生活の全領域に影響を与える問題の処理は、従来の行政のように縦割りで関係部局毎に処理するのでは駄目だと自覚して、兵庫県とともに神戸市でも「防災監」という役職をつくり、横断的な連携をとりながら、県民・市民の生活を守ろうとしてきました。
 その意味では、これからは、市民の自信と協働とを引き出すためにも、名称は工夫しなければなりませんが、内閣でいえば官房長官に当たる「報道監」のような役職を設けて、市民の希望に応えることが必要になってきました。



 

6510083 神戸市中央区浜辺通5丁目114
神戸商工貿易センタービル18

TEL 078(252)0984

FAX 078(252)0877

KIURバナー
トップページヘ戻る