トップページヘ戻る
KIURロゴ

理事長 新野 幸次郎 巻頭言

「理事長 新野 幸次郎 巻頭言」一覧へ

神戸都市問題研究所メールマガジン「マンスリーレポート」 第28号
  2009年5月1日発行

 

 〜 シルバー人材と「夢追塾」 〜

 

財団法人神戸都市問題研究所 理事長 新野 幸次郎

 
 私の大学勤務時代の教え子にも定年退職者が増えてきました。私は幸いにして退職直後から三ヶ月毎にゼミ生有志の諸君に読書会を開いてくることができました。それもあって、退職した彼等とも色んなことを話し合うことになりました。彼等の中には、退職後も友人の事業を手伝ったり、独立した経営コンサルタントとなったりして今までの蓄積した能力を生かしている人もいます。中には、文学や宗教学などを勉強し直すために大学院に入学して、学ぶことの喜びを楽しんでいる者もいます。しかし、色々な事情でとくに特定の課題を担う機会づくりができず、迷っている者もいます。残念ながら、健康を崩してそういう活動ができない人もいますが、しかし多くは元気です。私はいつも人生80年とか90年になった今日、定年後をいかに生き甲斐のあるものにするかが大切であることを語り続けています。ところで、この問題は勿論私のゼミ生だけの問題ではありません。この近年はいわゆる団塊の世代が定年を迎える時代となって、日本全体で大きな課題になっています。
 そんな時、私が親しくしている一橋大学の関満博教授が、ある雑誌でこんなことを語っているのに気づきました。ご承知のようにいまの日本では、政治だけでなく、産業活動もかなり極地集中化して、市町村レベルでもみんなで産業振興を考えなければ「町も滅びる」時代になってきました。そのためには、市町村レベルで、各自治体の職員も産業振興策を考えねばならなくなりました。
 しかし、この課題は職員だけの力では達成できません。私がここでとりあげようとしている団塊の世代を含むすべての定年退職者のもっている潜在能力を生かすことも必要です。その点、関教授がとりあげている北九州市の「夢追塾」は一つの有力なヒントを与えてくれます。そこでは、シルバー人材活性化のために、ひとり団塊の世代だけでなく、それより上の人達に、「起業する」「エンジェルになる」「企業を支援する」などの社会貢献をテーマにした塾を開いており、塾生からは「人生が変わりました」といわれるようになったようです。関教授は、かねてから、三鷹市で産業政策研究会を指導し、1998年駅前に「SOHOパイロットオフィス」を開設して、同地域の活発なSOHO活動を支援してこられました。
 神戸市でも、定年退職後、色々な形で活動をしておられる官民の高齢者が沢山おられます。ちなみにシルバーカレッジでは、社会福祉のために自発的に活動されるグループも出来ました。私はこの機会に産業活動の面でも、新しい「夢追塾」が神戸でも生まれて発展するようになることを祈ってやみません。



 

6510083 神戸市中央区浜辺通5丁目114
神戸商工貿易センタービル18

TEL 078(252)0984

FAX 078(252)0877

KIURバナー
トップページヘ戻る