トップページヘ戻る
KIURロゴ

理事長 新野 幸次郎 巻頭言

「理事長 新野 幸次郎 巻頭言」一覧へ

神戸都市問題研究所メールマガジン「マンスリーレポート」 第24号
  2009年1月5日発行

 

 〜 世界同時不況と都市 〜

 

財団法人神戸都市問題研究所 理事長 新野 幸次郎

 
 1929年の株価暴落から始まった「大恐慌」のことは皆さんは著書・論文などでご存知と思います。ところが、いま皆さんの身の廻りで起っている世界同時不況は、あの「大恐慌」に匹敵するものだと言われています。その意味では私たちは今歴史に残る大変な出来事を体験していることになります。
 今度の不況は、「大恐慌」のときと、何が同じで、何が違っているのか、また、これからどう展開することになるのだろうかということについて、きっと皆さんも大変関心をおもちと思います。本当は、この稿でもそれに応える発言をしなければならないと思います。しかし、どなたも断言できない不明点を含めて、そのことについてふれることは、こんな僅かな字数では不可能です。
 そこで、ここでは、この不況のために最大の被害を蒙ることになった産業のいわゆる企業城下都市とそれほどの被害を受けなかった企業が集っている都市とで生ずる顕著な差について考えてみましょう。
 神戸市はその点、皆さんがきっと想像されると思われる都市に比べると大きな差があることでしょう。しかし、だからといって安心しているわけにはゆきません。この機会に、わが神戸市の産業構造上の弱点と、各産業の中での強みと弱みといったところを徹底的に洗い出して、その強みを更に生かし、弱みを克服するために何をしなければならないかを、ひとり当該産業関係者だけでなく、市当局と市民全体が共通認識をもてるように工夫して行くことが望まれます。
 なぜなら、企業城下都市かどうかは別にして、いますべての都市は、人口減と高齢化とその中での行政改革と市民福祉の向上とに取り組んでいます。しかし、余程状態が悪化した都市でない限り、往々にしてどこの都市でも変化をおざなりに受けとめて、根源的な改革努力を怠りがちです。その点、下手をすると、二、三年は、いやもっと長期間続くかもしれないと言われている今回のような大不況の到来は、問題を抱えている都市のすべてのスティクホールダー(利害関係者)が文字通り身を拠して今迄の在り方を再検証する絶好の機会だと思うからです。深い危機意識のないところでは改革はもちろん前進はありません。



 

6510083 神戸市中央区浜辺通5丁目114
神戸商工貿易センタービル18

TEL 078(252)0984

FAX 078(252)0877

KIURバナー
トップページヘ戻る