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理事長 新野 幸次郎 巻頭言

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神戸都市問題研究所メールマガジン「マンスリーレポート」 第19号
  2008年8月1日発行

 

 〜 持続可能な社会と幸せな生活 〜

 

財団法人神戸都市問題研究所 理事長 新野 幸次郎

 
 阪神・淡路大震災の直後、ある会で抽籤が行われました。一等賞になった人には有名な画家の絵が與えられることになりました。ところが当選した方が言われました。私は今度の震災で大変な経験をしました。どんなに立派なものを持っていても仕方がない。私たちに一番大切なものは、安全な生活と親しい友人たちだということを学びました。今日頂戴することになったものは、大変立派なものですが、どうかどなたかに差し上げて下さいと。
 考えてみれば、私たちは今迄、色々なものを身の廻りにおけるようになること、いいかえれば、物質的に豊かになることが幸せになることだと考えてきました。ところが大震災は、多くの人々にこの考え方が必ずしも正しくないことを知らせることになったわけです。この認識は、しかし、震災を経験した人達だけのものにしておいてはいけません。いま世界中には、一日1ドルとか、2ドルで生活をしなければならない10数億の人々がおり、その何倍かの人々がかつての私たちのように、少しでも沢山のモノを手に入れて幸せになりたいと願って生活をしています。地球の大きさと地球が提供できるものは限りがあるうえに、人口そのものも増加してきますから、モノの分配の仕方を変えたり、作り方を抜本的に変えたりしない限り、私たちは従来の意味で幸せになることはできません。その意味では、大震災は、私たちに、いわゆる持続可能な社会で幸せになるためには、幸せについての私たちの考え方を根本的に変える新しい生き方を確立しなければいけないことを教えてくれました。これから私たちはこの教訓を個々にどう生かすかを考え、実践してゆかねばなりません。



 

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